ガチガチに拘束されたマゾと二人きり…。
マゾは身動きも殆ど出来ず、もぞもぞと芋虫のように僅かに身を捩るのみ。

そんな状態で一体何が楽しいというのか。

と思うのはお互い様でしょうね。

動けない状態になり、楽しんでいるマゾの本当の気持ちは理解できませんが…。

動けないマゾを目の前に私が何を思うのかは分かる。

拘束方法が何であっても「自分の掌の中にあるもの」を可愛いがろうとするまたは可愛いと思うのは私の性分なんでしょうね。

この人は今、私の掌の中にあるんだ。
そう思うと一層目の前の芋虫みたいに身動ぎすら危うい相手に対して愛情が沸いてくる。

今という時代に、一人の人間が自分の手の内に在るなんて早々ない状況。

拘束されて身動きが出来ないマゾを煮ようが焼こうが私の自由。
そう思うとドキドキする。

私がいないと何にも出来ない生き物を目の前にすると、嬉しくて仕方なくなる。

自分で動くことは愚か、私を止めることさえ出来ない。
状況によっては自分の口から溢れだし零れる唾液すらどうすることも出来ずにただもぞもぞと動くのみ。

それも大の大人が…。
そう考えると自分の中にある色んな欲望が満たされる。

ほんの僅かな限られた時間の中だけでも、そうした非現実的な状況に居られることは素敵ね。

後は誰でもという訳ではないけれど、相手が私に身を委ねてくれているんだなと感じる時もあり
そういった時はとても充足感も感じます。
そんなに信用してくれているんだなぁとか。
心を開いてくれてるんだなぁと。

それと同時に信用しちゃっていいの？なんて良からぬことも思うけれど。

後は動きが制限されて、更に全頭マスクや目隠しでアイコンタクトも出来ない、目から気持ちを窺い知ることもできない、口も塞がれ言葉でのコミュニケーションも不可能。

そんなマゾは全身で私に何かを訴えてきます。

それは呼吸だったり、見逃すほど小さな動きだったり。
後はマゾの出す雰囲気のようなもの。

よくよく観察しないと気づけないのだけれど、そうしたことを感じるのもとても好きです。

言葉も奪われ、表情も奪われ、自由もない。
そうなると普段使用しているコミュニケーション方法がなくなってしまう。
そうすると人は普段使用していない方法でコミュニケーションを取ろうとするのかな。

普段だったら絶対に気づかない小さなことに気づくようになる。

自由を失った人間は本当に素直。
嘘もつけないしね。

人をそういう状態に追い込めるというのも拘束のいいところだと思います。

いつの間にか、拘束が好きになり拘束ばかりしているような私ですがこんな風なことを考えています。

だから動けなくなったマゾをじっくり観察しているだけでもとても楽しい。

 

Mistress 沙爛-Saran-

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